2020.09.05
# ライフ

制約だらけの日本の「住居問題」に対する、若者たちの一つの答え

固定された「自宅」なんていらない
花房 麗子 プロフィール

「風の人」と「土の人」がいる

木村さんの脳裏にとりわけ刻まれたのは、同社の大瀬良亮代表が話していた「ハフには“風の人”と“土の人”がいるんだよ」という言葉だという。

「様々な土地を転々とする“風の人”は、その人が旅した地を駆け抜けていくことで、地元の人たちに刺激を与える。“土の人”は地域に根付きコミュニティを生み出す。風の人が来た時に、土の人がその土地を耕していれば、風の人と土の人が交流し、地域に新しい風土が生み出されると思うんだ、って」

「セレンディップホテル五島」の1階ロビー。机の周囲にはいたるところに電源があり、フロントでは淹れたてのコーヒーが買える

木村さんは、五島列島の“土の人”になろうと決めて、ここに留まった。

「人生に対してネガティブな考えを持っている人はあまりいないので、今までこのゲストハウスで、そんな深刻なもめ事は起きていません。ネガティブだったら、こういう生き方を選ばないんじゃないかな(笑)。ハフの利用者には個性が強く多様な人達がいるので、あえてゲストハウスの滞在ルールを細かく決めないようにしています」

木村さんは、一般常識で言うところの「住居」を持っていない。

「僕の場合は、実家とハフだけです。もちろん今のところ、僕は極端な例だとは思いますが。ワーケーション、全然できてますね。仕事で困ったことは一度もありません」

 

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