2020.10.04

超難関「東大医学部」合格者でも落ちる…? 知られざる「医師国家試験」の凄まじい世界

原田 広幸 プロフィール

じつに「10%」が落とされる

――司法試験であれば、法学部やロースクールに通いながら、予備校にも所属する「ダブルスクール」が当然なように思われるが、医師国家試験の場合はどうなんでしょうか。どんなきっかけで、そして、なぜ医学部生は、国家試験予備校に通うのでしょうか。また、そもそも医師国家試験予備校はどのような存在なのでしょうか。

日高:医師国家試験は、ふつうに医学部を卒業できる力があれば受かる試験です。つまり、ふつうに医学部の勉強をしていれば、受かる試験であるはず。したがって、本来は、ダブルスクールの必要はないと言えるかもしれません。

しかし、逆に言えば、全国平均で10%が落とされてしまう。しかも、このパーセンテージは、国によってコントロールされており、何点を取れれば必ず合格、ということにはなりません。

 

最新データ(2020年)では、10,492人が出願、10,140人が受験し、9,341人が合格していますが、799人が不合格、352人は受験前に断念していることになります。

医学部に入って医師以外の道は通常は考えられません。現役の医大生にとっては、医学部を卒業するだけではダメで、医師国家試験に合格できるかは極めて切実な問題です(2020年医師国家試験結果参照)。

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