2019年の訪日外国人旅行客ランキング(日本政府観光局調べ)でトップ10に入るアメリカやタイではすでに、ココイチは行列ができるほどの人気チェーンとして成功を収めていると言います。
また、1位、2位にあたる中国と韓国でも、筆者の元に「ココイチみたいなカレーを食べたい」とプロデュースを要望された経験から考えるに、やはりココイチのニーズは高いと言えるでしょう。

その点、インドの訪日外国人旅行客はランキング17位、タイの約10分の1に留まっており、インド人の中でのココイチの「知名度」はまだまだ足りない状況なのです。
今のところ、新型コロナによって渡航が制限され、外国人旅行客は見込めない状況にあります。そのため、口コミやプロモーションによっていかに現地のみで知名度を上げていくかが、今後の成否を握ることでしょう。
“新し物好き”なインドの若者にハマるか
インドにおけるココイチのカレーの印象について、筆者が体験した、とあるエピソードがあります。
これまで世界各国の5つ星ホテルに多数の生徒を輩出している、インド最高峰の料理学校。その校長が来日した際、「日本のココイチはインドで通用するか」という質問を投げかけました。すると校長は、
「ココイチは美味しい。だが、私は好き好んでは食べない」
と、コメントしたのです。しかし続けて筆者が「では、インドで広まらない?」と尋ねると、意外な答えが返ってきました。