ソン・イェジンのダメっぷりにめちゃくちゃ共感

不時着のセリとしてのソン・イェジンしか知らない人には、こんなダメダメな彼女は想像できないかもしれない。でも、そのダメっぷりに女性たちの共感が集まったのだ。

私も最初、この作品を観て、「え?本当にソン・イェジン?」とぶっちゃけ思った。外見の美しさは変わらないのに、今まで演技で見ていた強さや気高さを消していたからだ。そして、観たものに「あ、私も同じだ」と思わせてしまう演技力に、改めて驚愕した。

仕事もでき、やさしさもあり、美人なのに人生空回りのジナ。(C)Jcontentree corp. all rights reserved
 

嫌だなと思いながらも強く否定できず、中途半端に取り繕ってしまう。波風立てないようにうまくやり過ごそうとすればするほど、逆に物事はうまくいかなくなってしまう……。自己主張すること、声を上げること、目の前の問題を解決することの大事さはわかっていても、自己肯定感が低いために「私の人生こんなもの」という空気がジナの周囲に溢れているのだ。

そんな鬱屈する日々で、唯一の楽しみは親友との飲み。毎晩のように飲み歩き、泥酔し路上で絶叫し歌いまくるといった失態を繰り返す(泥酔ジナは、驚くけれどなんだかかわいいのです!)。どれもこれも、隙がありすぎて、そのダメさが泣きたくなるほど、愛おしくなってしまうのだ。

酔って弾けるシリーズでは、深夜オフィスのダンスもかわいくて見どころ。(C)Jcontentree corp. all rights reserved