2020.09.09
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手数料ゼロの人気投資アプリ「ロビンフッド」 ウラで誰が損するのか?

あなたの注文が覗かれる?
小出 フィッシャー 美奈 プロフィール

ロビンフッドの企業文化も若くて挑戦的。「全ての人々に金融を民主化する(democratize finance for all)」ことを企業使命として掲げている。緑の衣装と羽帽子の「ロビンフッド」は、裕福な者からお金を巻きあげ、貧しいものに分け与える伝説の義賊だが、ロビンフッドのロゴマークもそれをシンボルする緑の羽だ。

つまり、株式投資をフィンテックの力で、高い手数料を取るプロ(伝統的証券会社や投資信託など)から個人の手に戻し、「民主化」しようというスローガンだ。

それは、格差社会の中で「99%」の普通の若者が抱える潜在願望にもアピールする。

Photo by Gettyimages
 

ロビンフッドでレバレッジ(借金のテコ)を目一杯利かせたポジションを張ったあるユーザーは、何故高いリスクを取ったのかについて、次のような説明をした。

学費ローンの残りを払いながら働く者が100万ドル(約1億円)を作るのは絶望的に困難だが、1000万ドルを持つ金持ちが、投資で100万ドル(10%リターン)を手にするのは無理じゃない。だから、投資額をなるだけ大きくしなければと思ったーー。

モバイル投資が流行る背景には、トマ・ピケティが『21世紀の資本論』で指摘したように、株投資(資本)リターンの方が賃金所得(実体経済)の伸びより大きくなってしまっている今の世の中がある。

パンデミックによる大量解雇の一方で、FRBはじめ各国中央銀行による株式市場への資本注入で株価が支えられている現状(以下を参照:なぜコロナ不況でも株は下がらない?「出口なき金融政策」の行方)では尚更、「働くより株投資」のインセンティブが強まってしまう。

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