2020.09.28
# コンビニ

まもなく来る「インフレ時代」でも、ニトリや業務スーパーが強い理由

総合商社の調達力にも注目!
大原 浩 プロフィール

EDLP(毎日安い)が低価格のお手本だ

2018年11月14日の記事「投資の神様バフェットが最も重視した『企業を見抜く4つの視点』」で述べた「4つの視点」の1つが「ブランド力」である。

もちろん、最近大ヒットした瑛人氏の『香水』の歌詞に登場する「ドルチェ&ガッバーナ」もブランドだが、高価で洗練されたものだけがブランドなのではない。

「安い」ということも徹底すれば「ブランド」になる。典型例がウォルマートの「EDLP」である。これは「Everyday Low Price」の略だ。

「安売り」そのものはしょせん安売りで、消費者は、毎日チラシをチェックしてその日一番安い店に行くだけだから、「安売り競争」をしている店にブランドなど生まれるはずがない。

しかし、「いつ行ってもどこよりも安い」ことを実現したらどうであろうか? 消費者はいちいち手間をかけてチラシをチェックせずに、毎日その店に通うことであろう。つまり、必ず一番安いという「信頼」=ブランドを勝ち取ることができるのである。

これは、消費者にとって手間と労力を削減できる優れた方法である。しかしこの手法は、消費者だけにメリットがあるのではない。小売(販売)にとっても有効な戦略なのだ。

例えば真っ先に削減できるのは「チラシ代」である。

さらに、バーゲンというのは思いのほか手間とコストがかかるものである。何をバーゲン対象にするのかから始まって、バーゲン価格の決定、チラシの紙面レイアウトなど煩雑な作業が必要だ。

また、バーゲン商品の値札の変更、特設コーナーの設置、POP制作なども必要になる。

この費用を「低価格」実現のために使おうというのがEDLPの基本発想であり、手間暇をかけずに集客できるうえに「ロイヤルカスタマー」を獲得できるのだから、売り手にとっても良い話である。

例えて言えば、バーゲン戦略は投資の世界の「しけもく投資=デイ・トレード」であり、その日限りの細かい商売でしかなく、明日はどうなるかわからない。

 

それに対して、EDLPはまさにバフェット流で、遠い将来を見据えて大きな利益を得ることができる長期投資だ。

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