安倍政権「一億総活躍」の恩恵は全女性にもたらされたのか?

データに見る高卒女性と大卒女性の20年
前田 正子 プロフィール

「自信がない」と言っていたが…

筆者が大学教員になって初めて卒業生を出したのは2013年である。リーマンショックの後、就職状況が好転しだしたときであったが、そのときに就職した女子学生たちは「結婚や子育てしながら本当に働けるのか自信がない」と言っていた。

だが、その後、大学生の就職状況がどんどん良くなっていくと同時に、職場環境が改善される企業も増えてきたようだった。

確かに職場の当たりはずれもあり、男女問わず「労働時間が長すぎる」「仕事がきつくて転職した」という者もいる一方で、恵まれた職場で働く者の中には、20代半ばで結婚し、出産と保育所入所の壁も乗り越え(「若いと世帯収入が低いから、入所しやすい」との報告をしてくれている)、ママさん社員として働く者も出てきていた。

 

ちゃんと仕事があり、出産・育児休業を経ても職場に復帰できる、働き続けることができるという確信があれば、悩むことなく結婚や出産することが可能になる。条件さえ整えば、仕事も子育てもできるという見本を見るようだった。

いよいよ若年層が減り、企業の中には長い目で子持ち女性を育成するようになっているところが出てきている、と感じられるようになってきていた。

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