石炭を燃やせば二酸化炭素は増える
それでは、どうして大気中の二酸化炭素は増え続けているのだろうか。そのもっとも有力な候補は、石炭や石油などの化石燃料の燃焼である。
化石燃料は、元はといえば過去の生物の遺骸である。そのため、化石燃料の中には炭素が含まれている。この化石燃料を燃やせば、化石燃料の中の炭素と空気中の酸素が結合して二酸化炭素になり、大気中に放出される。この二酸化炭素は、もともと大気中にあったものではないので、化石燃料を燃やせば、大気中の二酸化炭素は増加するのである。

二酸化炭素を大気中に放出したからといって、必ず大気中の二酸化炭素が増えるとは限らない。その二酸化炭素がもともと大気中にあったものか、そうでないかによって、大気中の二酸化炭素が増えないこともあれば増えることもある。その二酸化炭素がどこから来たかによって、答えは変わるのである。
