2020.10.09

「エホバの証人」元信者の告白…宗教の勧誘、実はこんな人たちをターゲットにしている

不安をあおって絶対服従
佐藤 典雅 プロフィール

ブランチ・ダビディアン銃撃事件の衝撃

こんな過激的な内容を長年刷り込まれてきたせいか、私は政府というものを信用しきれない節がある。原発の報道も、コロナの報道も正直半分怪しいなと疑っている。原発ではなにか都合の悪い情報を隠蔽したり、報道していない気がする。

過剰なコロナ報道をみていると、数字をねじ曲げて、必要以上に恐怖を煽って視聴率を稼ごうとしているな…と思うのは私だけだろうか? 逆に我々日本人のお上を疑わないところはお気楽だなと思うぐらいだ。

これは私だけに限った話ではなく、アメリカ人全般に多いと思われる。多くの陰謀論がアメリカから出ているのもうなづける。アメリカ人は基本政府を疑っている。だからアメリカ人が拳銃をもつ権利を主張するのも潜在意識のどこかで政府が弾圧してきたらどうしようと感じているからだ。

『ターミネーター2』ではロスアンゼルスの外れの荒野に隠れる武装集団が出てくる。近未来のロボットとの戦争に備えるという設定だが、実はアメリカにはこういう民間武装集団が実在する。彼らは政府から弾圧されるという陰謀論を信じており、本当に武装して山の中や荒野に暮らしているのだ。

実際に起きた有名な事件が、アメリカ人ならば誰もが知っているテロ事件。1993年に起きたブランチ・ダビディアンの銃撃事件だ。

テキサス州のウェーコに本部を置く教団が不正に入手した銃などで武装し、強制捜査にあたった捜査官と激しく衝突。FBIとの銃撃事件にまで発展し、最終的には戦車で突入する事態となった。教祖といっしょに集団生活をしていた大人子供合わせて81名の死者を出し、生き残ったのはわずか9名の信者のみ。

デビッド・コレシュを教祖とした教団信者もハルマゲドンを信じており、世の終わりに際して政府が教団を弾圧し最終戦争を仕掛けてくると信じていた。だからFBIの強制捜査を政府からの宗教弾圧であると捉え、信者一同は自分たちの信仰を守るために聖戦の銃撃戦に突入したわけだ。

教団教祖のデビット・コレシュ(Photo by gettyimages)
 

ちなみにこの教団はセブンスデー・アドベンチストというプロテスタント系の分派から派生しており、このルーツはエホバの証人と従兄弟みたいな関係にある。程度の違いこそあれど、多くのプロテスタント原理主義者が聖書の黙示録の預言を信じている。

オウム真理教は、この考えをさらに一歩前に押し進めたものである。ハルマゲドンが神の計画であるならば、世の終わりがもっと早くくるように神のお手伝いをしよう。だからサリンを撒いてハルマゲドンの計画前倒しを図ったわけだ。

そんなわけでサリンを散布した教団幹部もその時は崇高な善意でやっていたと思う。

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