フランスに「親のための学校」がある「重要な理由」

子どものケアは親のケアから
安發 明子 プロフィール

保育園の心理士、看護師、医師、幼稚園以降の学校ソーシャルワーカーを始め全ての子どもの周りの専門家は子どもと親両方のケアをおこなうが、親のためにも様々なサービスが用意されている。

筆者作成(パリ市、セーヌ・サン・ドニ県)
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親のための全国無料SOS電話を受ける心理士は「電話をかけてきたときの声や息遣いから伝わるストレス、疲れ、堆積している想い、場合によっては一触即発の空気が電話を切るときには安堵した声に変わっています。短時間であってもありのままの気持ちを聞いてもらう中で、思考を整理することができたということです。悪い親だと思われないか心配せずに話せる、恥ずかしいことも話せる場所が必要です」と言う。

児童手当の支払いを担当している家族手当基金では、親子で一緒の時間を過ごし様々な経験を通して絆を深めることができるように親子でスポーツを一緒に楽しめるクラブ活動の開催支援や、家族旅行の資金援助もおこなっている。

 

子どもについては学校以外にも、前回の記事で紹介した路上エデュケーターも地域に配置され、学校によっては学校内でも路上エデュケーターが相談受け付けをしていて学校や家族に話しにくい内容を相談するのに人気がある。若者が自らの意思で選び利用できる福祉の選択肢が多くあるのだ。

筆者作成(パリ市、セーヌ・サン・ドニ県)
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親も子もソーシャルワーカーやエデュケーターに紹介を受ける中でいろいろ試し、気に入ったところで支援を受けながらそれぞれ問題を乗り越えられればいいと考えられている。

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