フランスに「親のための学校」がある「重要な理由」

子どものケアは親のケアから
安發 明子 プロフィール

国の責任として「親であることの支援」をこれだけ何層ものミルフィーユ状に用意していても、人々の長い歴史の中でできたねじれは簡単に解決するものではない。

それでも、フランスでは簡単ではない状況があることを認めた上で、子どもになるべく平等にチャンスがあるようにし、親にも状況を改善させる機会があるようにしている。

 

日本では虐待や放置死などの痛ましい事件が起きる度に「写真やSNSでは可愛がっているように見えるのに一体何が」といった表現がメディアで見受けられる。

このような報道のあり方には「親自身が虐待や暴力被害を経験しているかもしれない」「親自身が十分なケアを受けられず傷を抱えたまま子育てしてきていたのかもしれない」という想像力が欠如している。

自治体によっては虐待する親への支援や家族をまるごと支える動きも出てきているが、メディアで見られるような親を非難する風潮は、親が相談しにくくなるという悪循環を起こすだけである。

シェルターは子どもだけでなく親のことも助けることができる。子どもを守る場所を確保し、そこを親も子どももケアするきっかけにすることで次世代をより健やかに育てることができるのではないだろうか。

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