「二重行政を解消論」は正当化が困難
このように、「都構想で二重行政の問題を解消」という話は、オカネの点から言っても、行政のプロセスの点から言ってもどうも正当化することが著しく難しいものなのです。
都構想をやったってオカネは浮いてこないし、行政が効率化するわけでもない。むしろ、一体的な大阪市の行政を潰すことで、無用な特別区の間の対立を新たに産み出すだけに過ぎないのです。
それにも拘わらず、二重行政の問題を解消するために、都構想で大阪市を解体するというのは、筆者の目には不条理に過ぎる話に見えます。

いわば、ゴキブリ一匹(=二重行政)を退治するために、ダイナマイトを使って家そのものを破壊する(=大阪市を解体する)ような行為に見えます。
一匹のゴキブリを退治するには、もっと効果的な方法がいくらでもあります。殺虫剤でもスリッパでも何でも良い。実際、今、松井市長がおっしゃるようにもはやゴキブリ(=無駄な二重行政)は今や存在していないのですから――。
――とはいえもちろん、都構想=大阪市廃止を決めるのは、有権者である大阪市民です。以上の情報も参考にしていただいて、ぜひ、後々後悔しない理性的な判断をしてくださることを、祈念申し上げます。
追申:それにも拘わらず、「なぜ、大阪では「大阪都構想」が人気なのか?」にご関心の方はぜひこちらをご一読下さい。
https://foomii.com/00178/2020092711350871308
https://foomii.com/00178/2020092711350871308