占い結果を自分でコントロールする方法

占いにはカウンセリング的な効果もあると前述したが、カウンセリングには通常臨床心理学が用いられている。心理学の専門資格を持たない占い師でも、心理学からの応用で相談者と対応する方も多い。
占い師が使用することのある手法をいくつかご紹介しよう。

 

まず、「コールドリーディング」という手法は、相手をよく観察し、質問の中で相談者のことを探るものだ。そしてその反応によって言い回しを変えながら相談者から信頼を得ていく。あたかも占った上でその答えを導き出したように。

「バーナム効果」と呼ばれる、誰にでも当てはまるような曖昧で一般的な性格を挙げることで、自分に該当すると感じさせる手法もある。

占い師から言われたことについては、その後も脳がつい無意識にその情報を探したり見つけてしまうことがある。例えば「白い服を着た人に縁があります」と言われたら、病院に行って医師を見ても、レストランの厨房の料理人を見かけても、街ですれ違う白いTシャツまで気になり、まるで占い師に言われたことがその通りだと思うようになる。これは「カラーバス効果」と呼ばれるものだ
また、自分の気になる言葉や情報だけが特段に耳に入ってくることを「カクテルパーティー効果」と呼ぶ。

これらは脳が取捨選択をする特性によるもので、事前にある情報から脳がそのように働くことが原因だ。

脳の仕組みを知ることで、効果を感じさせることもできる。そういう事実を知っているだけで、占いとの付き合い方も変わってくる illustration/iStock

このような人間の脳や心理の特性を自分自身がわかっておけば、占いで言われたことをどこまで信じるか、どのように占い結果を利用していくのか自己コントロールがしやすくなる。