人の生き方を深く追求する作品に出たいと思った

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「10代の頃は、精神的に脆かったと思います。当時のマネージャーにも、『強くないよね?』って言われて、素直に『そうなんです』って答えてました(苦笑)。仕事に対するモチベーションも、上がったり下がったりが激しくて、周りの大人たちをずいぶん心配させてしまったんじゃないかな」

1月8日からスタートしたドラマ『僕のいた時間』では、筋肉が徐々に衰え呼吸困難となり、人工呼吸器を付けないと死に至ってしまうALSという難病に冒される青年を演じている。「『ラスト♡シンデレラ』の撮影が終わって、今度ドラマに出演するなら、人の生き方を深く追求するような作品に出たいと思っていた時に、この作品のお話をいただいて」快諾した。目の前にある仕事を必死で消化することしかできなかった10代が過ぎ、20歳を超えた頃、ようやく自分が役者としてどうなりたいか、どんな役をやりたいかを考えるようになった。

「どうやって強くなったか? それは、自分に何度も負けた結果だと思います。ダメな自分を知って、そこから這い上がっていくことで、仕事に対するモチベーション、熱意や精神力、我慢する心が生まれた。浮き沈みがあって、今の自分があるんだと思う」

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楽しいこともあった。楽しくないこともあった。辞めたいと思うこともあった。そんなことを正直に話せるようになった今。彼のいる時間、彼のいる場所には、ものづくりに対する活気と情熱が溢れる。

ふと、“自分はどう生きるべきか”を考える瞬間があるという。たまたま家でテレビをつけていた時のこと。ある家族のドキュメンタリーを夢中になって観ている自分に気づいた。

「それが、たまたまALS(筋萎縮性側索硬化症)がテーマのドキュメンタリーだったんです。お母さんがALSになってしまって、子供が『どうして歩けないの?』『どうして話せないの?』って訊くんです。でも、その番組からは家族の愛情とか絆が伝わってきた。これはドキュメント番組だけれど、芝居で、こういう難しい役を演じることはできないだろうか。そんなことを漠然と考えていました」

2013年、声優をつとめた『キャプテンハーロック』がベネチア国際映画祭に招待されたときの写真 Photo by Gareth Cattermole/Getty Images