「陰謀論信奉集団」Qアノン、ついにアメリカ議会の議席を獲得…!

トランプ主義の不気味な拡散は続く
中岡 望 プロフィール

QAnon、都へ行く

1939年に製作された映画「スミス氏、都に行く」はアカデミー賞受賞の名画である。英語のタイトルは「Mr. Smith Goes to Washington」。偶然に上院議員に選ばれた地方出身の青年が、地元で政治家と企業家が結託して不正を働く事実を暴露する話である。

若者は上院でフィルバスター(議事妨害)の手法を使って不正を訴えた。何日も演説を続ける。最初は田舎出の何もしらない青年だと無視されるが、その情熱に動かされ、人々は次第に彼の告発に耳を傾け始める。最後は、不正を働いていた上院議員の自殺で終わる。若手政治家の感動的な正義の物語である。

なぜ、こんな古い映画を持ち出したかというと、政治サイト「Roll Call」に「QAnon goes to Washington: two supporters win seats in Congress」(11月5日)という記事を発見していたからである。同記事の副題は「Deep State陰謀論を信じる者が権力の殿堂に入る」である。

筆者は何度もQAnon (10月19日公開の「トランプを支える謎の運動QAnon、その驚愕の『陰謀の世界観』」参照)について記事を書いてきた。今回の選挙で、多くのQAnon支持者や同調者が共和党連邦議会予備選挙に立候補したことは知っていた。おそらく奇妙な陰謀論を支持する政治家を、有権者が選ぶことはないだろうと考えていた。

 

だが3人のQAnonを支持する女性候補者が連邦下院選挙で当選したのである。州議会ではもっと多くのQAnon信奉者が議席を得ただろう。

関連記事