米大統領選挙と世界的混乱は「日本株の大相場」の始まりかもしれない

大相場は懐疑の中で育つ
大原 浩 プロフィール

ウイルスの新たな波がやってくるかもしれないが

もちろん、欧米に比べてかなりうまくいっている日本のウイルス対策が突然破たんをきたしたり、共産主義中国が突如崩壊したり、米国で第2次南北戦争が起こったり……心配事を数え上げたらきりがない。

「杞憂(取り越し苦労)」という言葉があるが、これらの問題は「心配する必要が無い」どころか、むしろ「大いに心配すべき」ものである。私もこれまでの各種記事に書いているようにこれらの問題を心配している。

しかし、これからの日本の将来を考えたときには、前記「コロナ危機で、じつは日本が『世界で独り勝ち』する時代がきそうなワケ」「今後4半世紀の間に日経平均株価は10万円に達することができる」で述べた考えは揺らがない。

なぜなら、「懐疑の中に育ち」という格言が示すように、大相場の入り口ではむしろ悲観論が優勢なのが普通だからだ。

現在のように株価が上昇しているのに、メディアを含む世間が「ネガティブ」な情報ばかりを流している状態こそが「懐疑の中で育つ典型例」なのだ。私が、強気な見方を続けるのも、世の中の評論家や自称知識人たちが、株価の上昇に対して「いつか破綻する」という発言を繰り返しているからである。

逆に、前述のH氏がバブル時代に言ったように「株を買わないやつはバカだ!」などと言う発言が飛び交うようになると「楽観の中での成熟」がすでに終わり、「陶酔の中で消えていく」段階に達しているわけだから、早く退散すべきだ。

 

もちろん、私もそうなったら一目散に逃げるつもりだが、「熱狂」=「陶酔」の兆しはまったく見えない。

SPONSORED