日本の発展は混乱の中で始まった
もし、タイムマシンに乗って過去に戻れるとしたら、その行先候補の1つが2009年3月であろう。
日中の取引ベースではリーマンショック直後の10月28日の6994円90銭がバブル後最安値だが、終値ベースでは2009年3月10日の7054円98銭である。
現在の日経平均株価はその3倍から4倍であるから、10年以上前のこととはいえ、当時購入した企業が破たんしていなければ、かなりの収益を上げることができたはずである。
もちろん、「後の祭り」だからいまさらどうしようもないが、もうチャンスは来ないのか?
そんなことはない。投資の神様バフェットは「これまで次のチャンスがやってこなかったことはない」と看破している。
確かに、思うように株式を購入できずにいるうちに株価が上昇してしまうのは悔しい。しかし、焦らずにじっくりと長期的視点で待っていれば、次のチャンスが必ずやってくることは歴史が証明している。
例えば、リーマンショックの時に「買いのチャンスだ!」と断言した評論家や自称知識人がいったいどのくらいいたのか? 皆無と言ってよいだろう……
また、もっと時代を遡れば、首都東京を始めとする多くの都市が非人道的な無差別空襲で焼け野原になった戦後こそが日本への最大の投資チャンスであったのだ。
世の中が「投資は危ないよ」と警鐘を鳴らしている時こそが、もっとも安全な投資のタイミングであり、しかも大きな成果が期待できるビッグチャンスなのだ。