好評発売中の『やじうま入試数学』より、今回は数式の答えが自分の得点になるというユニークな入試問題を紹介します。
自分で得点を決められる問題?

自分の得点を自分で決められるというのだから、一見、実に楽しそうな問題だ。
「わたしの好きな自然数は100です。100点ください」となるのならいいのだが、g(n)を求めなければならないところがアヤシイ。いったい、どんな仕掛けになっているのだろうか。ともかく問題を解いてみよう。
(1)ではn^7を7で割った余りがnを7で割った余りと等しいことを示せ、と言っている。
この証明、かなりややこしいことになる。(modを使ったすっきりとした証明はブルーバックス『やじうま入試数学』で解説しています。)
とにかくn^7-nが7の倍数であることを示すため、これを因数分解して、7k、7k+1、…を代入していけば、何か見えてくるかもしれない。
n^7-nを因数分解する。
A = n^7-n
= n(n^6-1)
= n(n^3+1)(n^3-1)
= n(n+1)(n^2-n+1)(n-1)(n^2+n+1)
kを整数とすると、
n=7kのとき、Aは7の倍数。
n=7k+1のとき、n-1=7k+1-1=7kなので、Aは7の倍数。
n=7k+2のとき、n^2+n+1=49k^2+35k+7=7(7k^2+5k+1)なので、Aは7の倍数。
以下同様にしてn=7k+6までを代入してAが7の倍数になることを確かめれば、n^7-nが7の倍数であることが示せる。