2021.01.10
# アパレル

アパレル業界で「ファッション福袋」を見かけなくなったシビアな理由

地球環境に優しくない
磯部 孝 プロフィール

地球環境に優しくない

元々、冬物売れ残り商品を処分価格で詰め込んでいたはずが、次第に商戦として予算化され、計画生産された商品が福袋に入るようになった。

好調な時はそれでよかったが、次第に売れ行きが悪くなり、コスト的に無理をしてまで取り組む意味が見いだせなくなってしまったのが、衰退の一番の理由だろう。

それでなくても1月は、売上の大半を冬物セールが占める月で利益率が悪いことが多い。店舗にとっては年度末に向かって、動きの鈍い春物商品でなんとか適正利益を賄わなければならない厳しい月度にあたる。

そんな厳しい月に売上貢献になるならいざ知れず、売れ残ってしまうかも知れない福袋で余計なリスクを取りたくないのが本音である。

予算の都合上、止めるに止められない量販店などでは、売れ残り福袋を“バラして平場で単品売りする”という苦肉の策で対応しているところもあるくらいだ。

2016年にはこんなに行列を作っていたはずが…/photo by gettyimages
 

もう一つ、福袋自体がそもそも“地球環境に優しくない”アイテムであるという見方もある。

デザイン、色、サイズの中身がはっきりしているタイプは別として、開けてみなければ分からない福袋は必ずしも自分の好みが反映されている訳ではない。不必要な商品を手にしてしまうのは、昨今のSDGsやスマート消費の対極に位置する行為だ。

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