中国・習近平が「バイデン政権誕生」のスキにつけ込み、行動をエスカレートさせている…!

バイデン政権下の国際政治
村上 政俊 プロフィール

深い分断にアメリカが悩む中で、超党派の有識者によってCSIS(戦略国際問題研究所)にて発表されたのが、日米同盟に関するアーミテージ・ナイ報告書2020だ。詳細を紹介する紙幅の余裕はないが、日米同盟にとっての安全保障上の最大の課題を中国と位置付けたことは、紹介する価値があるだろう。

バイデン外交の注目点はやはり対中政策だろう。トランプとの最大の違いは、米中協力を模索しようとしていることだ。例えば新型コロナ対策を始めとした国際保健分野はその対象となるだろう。WHO(世界保健機関)からの脱退も撤回ということになる。

加えてバイデン及び民主党が重視する気候変動についても協力が図られるだろう。オバマ政権での国務長官在任中にパリ協定を極めて重視したケリーは、バイデン政権では気候変動問題担当の大統領特使として中国からの協力を取り付けようと動くだろう。

だが現在バイデンの次男ハンターについて、中国ビジネスを巡って脱税や資金洗浄といった疑惑が取りざたされており、司法当局の捜査が今後大きく影を落とす可能性がある。

 

中国の対応

一方で中国もバイデン政権発足に照準を合わせて動きをエスカレートさせている。トランプはいまだ大統領選挙での敗北を認めておらず、こうした移行期におけるアメリカの混乱に中国は乗じているのだ。香港立法会から民主派議員を追い出し、民主派の黄之鋒、周庭に加えて蘋果日報(アップルデイリー)創業者である黎智英の拘束によって、香港への圧力を露骨に強めている。

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