巨大IT産業時代の終焉なのか―中国で重大な地殻変動が起きつつある

習近平のAlipay叩きが示す未来
野口 悠紀雄 プロフィール

日本は巨人たちの闘いを眺めるだけか?

ところで、こうした変化の中で、日本はどのような立ち位置になるだろうか?

中国の大学が「中国千人計画」で、外国人のスタッフを集めている。待遇が良いし、研究環境も良好なので、日本からも、中国に赴任する人が増えている。

また、アメリカに長期滞在中の日本の研究者も増えている。

つまり、日本からの頭脳流出が増えているわけだ。こうしたことを考えると、日本が一番遅れてしまうことになりかねない。

コロナで日本のIT化の後れが暴露されたが、そこで問題とされたのは、ハンコを用いないといった程度のことだ。あるいは、ファックスから脱却しようということだ。米中間の最先端ITの戦いとは、まるで話のレベルが違う。

 

巨人たちの戦いに論評を加えるのはよいが、本当に必要なのは、日本の置かれたこうした状況を少しでも改善するために、地道な努力を続けることなのかもしれない。

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