飲食業は本当にピンチなのか
コロナ禍で、「飲食業、アパレル、旅行業は衰退」と言われますが、これは本当でしょうか? ここでは飲食業について考えていきましょう。

飲食は確かにきついと思います。さらに、企業体力も違うので、上場企業より未上場企業のほうが厳しいと思います。
でも飲食は、人間は飲み食いし続けないと死んでしまいますし(一方で衣服は、今持っているものを着回し続ければいい)、テイクアウトや宅配の比率を高めてイートインの割合を減らす傾向になるでしょうから、需要はなくなりません。アパレルよりは在庫を残すことは少ないでしょう。
上場会社の場合、いきなりステーキのペッパーフードは業績が悪化しましたが、資金調達はできました。一つは、儲け部門であったペッパーフードをファンドに売ったから。
もう一つは、新株予約権でエクイティファイナンスをしたからです。上場企業は、最後は株券を刷ればお金を調達できちゃうので、彼らはファイナンスで生き残れるチャンスがあります。
反対に、未上場の10~50店舗出しているようなところが一番きついのではないかと思います。もっと小規模になり、家族だけでやっているようなお店は、もともと家賃も安くて、従業員の給料もどんぶり勘定のようなところであれば、なんとか耐えきれるんじゃないかと。
また、上場企業にプラスと思われるのは、これで需給が締まるからです。体力の弱いところが淘汰されて、オーバーストア(需要より供給が過剰になるほど出店している状況)が収まります。そうすると、飲食で生き残るのは上場企業かなと。