2020.12.30
# 自動車

N-BOXやタントは要注意…? 高速道路「時速120km時代」に“軽自動車選び”は激変する!

渡辺 陽一郎 プロフィール

ターボ付きの軽自動車に注目

実際の走行速度にも注意したい。今まで最高速度が時速100kmの区間でも、時速120〜130kmで走る車両が少なくなかった。この時速20〜30kmオーバーを新たな120km区間に当てはめて、140〜150kmで走ると明らかに危険が生じる。

それでも追い越し車線を時速120km以上で走る車両が想定されるから、中央の第2走行車線から追い越し車線に移る時は、従来以上に後続車に注意する必要がある。

先に述べた通り、背の高い軽自動車は、時速120kmで走ると横風や危険回避で不安が生じる。最高速度が時速100kmの時は、この速度を守っていれば一定の安全性が担保されたが、時速120kmに高まると、移動時間を短縮できる代わりに危険な場面も生じる。的確な判断が求められるわけだ。

 

そして今後、時速120kmの区間が増えると、軽自動車の選び方にも影響を与える。特に車両重量が900kgを超える背の高い車種の場合、前述の通りノーマルエンジン車ではパワー不足が心配されるからだ。

この時にはターボを選ぶと効果的だ。実用回転域の駆動力を示す最大トルクが、1Lエンジンと同等の10kg-m前後まで増える。660ccのノーマルエンジンに比べると1.6〜1.7倍だから、動力性能は格段に向上する。時速120kmの区間でもパワー不足は感じない。

その一方でターボは、排気量の割に車両重量の重いエンジンの負荷を軽減させる。軽自動車にとって効率の高いメカニズムだから、最大トルクが大幅に増えるのに、燃費数値は5〜10%しか悪化しない。

しかも軽自動車のターボは大量に生産されるから価格も割安だ。ターボ車に加わるアルミホイールなどの装備を差し引いて、ターボ単体の正味価格を割り出すと、5〜8万円に収まる。高速道路を使う機会の多いユーザーにとって、軽自動車のターボは買い得だ。

走行速度を時速100kmから120kmに高めると、移動時間を17%節約できる。100kmの距離を時速100kmで走れば1時間を要するが、時速120kmなら50分で済む。この時間短縮が時速120kmのメリットだが、前述の通り注意点も多い。

特に全幅が狭くエンジン排気量の小さな軽自動車では、安定性と動力性能の確保が切実な課題だ。状況に合った積極的な安全運転と、ターボを含めたエンジンの上手な選択により、時速120km時代の軽自動車を有効に活用していただきたい。

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