福田萌さんは、現在、7歳の女の子と3歳の男の子を育てている。夫はオリエンタルラジオの中田敦彦さん。タレントとしての仕事をしながら、母親同士がつながるサロンを提案したり、防災士の資格をとったり…一人の母として、女性として、妻として、仕事人として、感じたことを率直にお伝えするこの連載。

第1回目は子育ての中で感じる日々の葛藤を、第2回目は福田さんと7歳の娘さんが夢中になったNizi Projectについてつづり、多くの母たちから共感を集めました。

今回は、家族の時間が増える年末年始だからこそ改めて、夫の中田敦彦さんとの「馴れ初め」を振り返り、家族と過ごす時間について語っていただきました。

ワンオペだった、去年の元旦

新型コロナウイルスの影響で、例年だと帰省や長期旅行に出かけていた我が家も、今年は静かに自宅で年末年始を迎える予定だ。私の夫は2019年からYouTuberとして本格的に活動しており、さらに最近はコロナの影響もあり、日中は自宅で勉強たまに休憩、週に2、3回、夜に自前の撮影スタジオのある事務所に出かけてはYouTubeの動画を撮影するという働き方だ。

ちょうど1年前は1日おきに撮影のスケジュールで、勉強も外でしていたため朝から晩まで不在だった。しかも1月1日から撮影で(もちろん夫が自分で決めたスケジュールだ)、家族でゆっくり新年の豊富でも語りながらお雑煮を食べたい時間にも夫は不在で、私と幼い子供二人、手持ち無沙汰になり、思わず公園に出かけた。

まさかの1月1日の午前中に公園! いつもはぎゅうぎゅうで子供たちでごった返している場所なのに、その時は私たち以外には近所に住む外国人家族の2組だけ……。でも、晴れていて冬のキリッとした空気の中の元旦の公園はなんだか清々しくって、「今年もお世話になります」という気持ちで遊んだことを懐かしく思い出す。

写真提供/福田萌

2020年途中から夫はYouTubeの撮影ペースを少し落とした。なので、子供たちが冬休みに入ってからというもの、夫はほとんど家にいる。1年前と違い、今年はゆっくり家族で年末年始を過ごせそうだ。この冬休み、今までは私が担当していた子供たちの習い事の送迎を夫は率先して担当してくれ、それを新鮮な気持ちで楽しんでいる模様。

習い事は家を出る時から時間との勝負だったりするので、まるで家族のお出かけのようにのんびりマイペースに準備している夫に「おーい」と思ったりしつつ、習い事界においては私の方が先輩なので、「私が息子のピックアップをしている間に、パパは娘をここで送り出してね」「わかった」と私の指示通りに従う夫の姿が面白くて、プププと吹き出しそうになったりもする。

 

それでも私一人で姉弟二人分の送迎をこなすよりは、夫がいてくれることで私の心のゆとりが全然違う。私一人でやっている時は芸能マネージャーのように仕事感のある習い事の送迎も、夫婦二人でやるとちょっとしたレジャーのようで楽しい。家族時間が充実し出したのは、我が家にとってはありがたいことの一つだ。

こんなふうに今はチーム感のある我が家一行だが、ふと振り返ると、ほんの数年前までこの夫婦はたの他人だった。そう思うと、感慨深く感じる。しかも、最初、夫は芸能界で華々しく活躍する芸人さんで、私はただそれをテレビの前で見る人、そんな全く接点のない立場の二人が夫婦だなんてと、不思議な気持ちになったりする。

どうやって他人の二人がチームになったのか。それを振り返ってみる。