会社の同僚として出会う

奈緒美さんと元夫は、奈緒美さんが転職前に勤めていた会社の同僚として知り合った。おだやかでやさしいところに惹かれた。

同じ年だが、元夫は大学卒業後、海外で勉強していた期間があったため、キャリアとしては奈緒美さんが上。元夫に対して、仕事のアドバイスをするような立場にいた。その関係性を結婚後も引きずってしまった。

「家庭の中でも私のほうが上みたいな感じで、何でも私が決めていました。仕事の話もよくしていて、私は彼に仕事を頑張ってほしかったから、私の仕事は少しセーブしてでも彼の仕事を応援していました。そのうちにだんだん男女の関係じゃなくて、先輩・後輩みたいになってしまった」

職場で出会い、奈緒美さんが先輩として出会ったふたり。その関係性を結婚後も引きずったことも良くなかったのかもしれない(写真の人物は本文と関係ありません)Photo by iStock
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子どもが生まれてからは、奈緒美さんは子育てで満たされてしまい、元夫とのスキンシップを必要としなくなった。いま思えば、元夫は不満だったのだろうが、元夫は家庭で「こうしたい」「これはいやだ」などをまったく言わない人だったので、奈緒美さんは元夫の気持ちに気づけなかった。

「離婚調停で、彼が出してきた調書に、私に対する不満がたくさん書いてあってびっくりしました。私は仕事を大事にしていて、彼ももちろんそれを認めてくれていると思っていたんですが、実は彼は、私にもっと家庭を大事にしてほしいと思っていたみたいなんです」