歌手の坂本美雨さんが長年、支援する動物愛護団体〈ランコントレ・ミグノン〉。代表の友森玲子さんと一緒に「寄付」ってなんだろう? と考えました。

寄付する人▶坂本美雨(歌手)
東京・ニューヨーク育ち。音楽活動の他、ナレーションや執筆活動、舞台にも出演する。児童虐待防止に取り組む「こどものいのちはこどものもの」発起人。昨年は舞台「星の王子さまーサン=テグジュペリからの手紙ー」に出演。

受け取る人▶友森玲子(ランコントレ・ミグノン代表)
ミグノンプラン代表。NPO法人ランコントレ・ミグノン代表。常時約150頭の動物を保護している。拠点となる北参道のシェルターにはペットサロン、クリニックを併設。今までにない一体型の保護活動施設を運営している。

 

寄付する人と受け取る人のしあわせな関係

「寄付をもっと気軽なことにしていけたら」(坂本)

「共感してくれる人とは対等でありたい」(友森)

ある朝。動物愛護団体〈ランコントレ・ミグノン〉には、保護犬と散歩する坂本美雨さんの姿が。週に一度ボランティアに来るそうで、代表の友森玲子さんとは十数年来の仲。それぞれの立場から寄付について話してもらった。

シニアのビーグル犬、こだくんと。

坂本 ミグノンのお手伝いを始めたのは10年前かな。仔猫の預かりをしていた時期もあるし、出産後はコラボグッズの売り上げを寄付したり、チャリティイベントに出演したり。保護犬のお散歩ボランティアは今年再開したんだよね。

友森 美雨ちゃんはいい意味で気軽に手伝ってくれるからありがたい。コロナで自粛中も「何か困ってない?」ってすぐ連絡をくれたよね。

坂本 動物のお世話は待ったなしだから絶対に大変なはず! と思って、とっさに(笑)。

友森 そういう気持ちをパッと言葉にするのって実は難しい。特に日本人は考え過ぎてしまうから、海外育ちの美雨ちゃんらしいなって。

熊本地震で被災したカンちゃんは走るのが大好き。散歩中は美雨さんも一緒にダッシュ。

坂本 確かに幼い頃から寄付やボランティアは身近にあったかも。アメリカでは手作りレモネードをガレージで売って、売り上げを寄付する習慣があるの。子どもでも教会の募金箱にお小遣いをやり繰りした25セントを入れたり。

友森 額は重要じゃないんだよね。ミグノンの活動も、毎月500円の寄付が200人から届く方が安定する。動物は餌代や医療費が毎月必ずかかるから長期的な支援がありがたい。

坂本 子どもが25セントから始めるように、大人も少額からスタートしたらいいんだよね。

友森 そうだね。それに寄付は義務じゃない。私も動物の保護は楽しいからやっているだけ。

坂本 いつも言ってるね。“私の趣味”だって。

この子は多頭飼育崩壊でシェルターに。

友森 私の場合、旅行や買い物で得られる気分のよさは一瞬なの(笑)。でも老犬を引き取って、大変だけどお世話をして、少し元気になったらすごく嬉しい。気分のよさが長~く続く。

坂本 誰かの役に立って充実感を得ることをもっと肯定していいよね。私も週に一度のボランティアが精神衛生上とても大切。たとえ悩みがあっても、今この時間は確実に誰かのためになっているって実感に自分自身が救われてる。