2021.03.13
# ドル

最強通貨・ドル、じつは間もなく「紙くず」になるかもしれないワケ…!

じつは「日本円」も安泰ではない…
大原 浩 プロフィール

金融制裁はなぜ効果があるか?

現在の共産主義中国でも同様だ。胡錦濤一族の100兆円ともいわれるものを含めた蓄財のほとんどは「自国通貨の『元』」ではなく、貿易戦争や人権問題で激しく対峙している米国の通貨である「ドル」で行っていると推定される。

自国通貨の元など全く信用していない。それは、共産党に支配されている国民も同じだ。だから、共産主義中国は自国通貨である元の持ち出し(外貨への交換)を厳しく制限するのだ。そうしなければ、多くの国民が資産を安全な外国に移し、中国国内は空っぽになってしまうだろう。

ビットコインの価格が上昇し始めたのは、中国などの投資家が「海外へ資産を合法的に持ち出す手段」として目をつけたからともいわれる。しかし、その後当局の規制の網がこの分野にもかけられた。

だが、元持ち出しの数少ない「抜け道」であった香港の弾圧が強化され自由度が失われる中で、「上に政策あり、下に対策あり」と言われるたくましい中国の民衆のドルへの渇望はますます強まっている。

このような事情はイランなど米国と厳しい対立を続けている国々でも同じだ。だから、政府組織や政府高官への「金融制裁」の効果が極めて高い。

しかし、もし敵国も含めた世界中の人々が固く信じている「ドルの価値」が実は蜃気楼であったとしたらどうであろうか?世界中が大パニックに陥るのは間違いない。

 

ニクソンショックの比ではない

1971年のニクソンショックは、私が上田ハーローに入社するかなり前の出来事であるが、東京外国為替市場が1週間ほど閉鎖されたなどの市場の大混乱ぶりを諸先輩から聞いたことがある。

「金ドル交換停止」はそれほどの激震であったのだ。しかも、当時の東京外国為替市場の取引高など、現在から比べれば米粒のようなものだ。

現在の市場規模で「ドルが紙くずになる」ことがどれほど恐ろしい影響を与えるのか想像もつかない。

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