マスコミが伝えない「集団免疫」の“本当の意味”…ワクチン接種で流行は収まるのか?

集団免疫と収束について考えよう
西浦 博 プロフィール

ワクチンあっても…“今は”油断できない!

もちろんワクチンが有用な“武器”になることは確かだ。できるだけ早く流行を制御するには接種率が十分に高いほうがよい。英国では人口の100%接種を目標にしつつも、これまでの同様の接種プログラムの実績から75%の応諾率を予測してきたが、高齢者や老人介護施設の入居者の間では90%を超える接種率を達成してきたことが知られている。

この問題を自分事として考えていただき、その際に、接種をすることは自分を守るだけでなく、社会を守ることに繋がることも是非知っていただきたいと思う。

西浦博 教授
 

一方でリアルタイムで集団免疫を過度に期待しすぎることはできない。まだまだ年単位で時間がかかるため、不確実性に寛容になって物事の推移を見守ることが求められる。

その間、感染者が増えると変異株の出現に寄与してしまうわけで、予防接種が効かない新たな変異が生じる場合もある。終わりが明確に見えるところまで、感染者数が増えることを容認してはならないというのが今の答えだ。

そう考えると、予防接種が欧米よりも緩徐に進行する日本では、今年中は、更に何度かの緊急事態宣言がある可能性も想定され、それらに対して備えることが求められる。

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