年会費180万円…楽天・田中将大「マー君クラブ」の強気な値段設定の裏側

すでに経済効果は3億円以上か

2020年のプロ野球経営は他の業界と同様にコロナ禍による大打撃を受けた。もはや遠い過去のことのようにも思えてしまうが、コロナ禍が訪れる前の2019年には、プロ野球12球団の公式戦の総入場者数が過去最高を記録していた。

プロ野球公式戦の入場者数(一般社団法人 日本野球機構より)
 

しかし2020年に新型コロナウィルスが流行すると状況は一変し、2021年1月に再度緊急事態宣言が発令されたことで、入場者数は落ち込むと予想される。

その状況下で楽天が打ち出した策の一つが、ニューヨーク・ヤンキースから戻ってきた田中将大投手の個人ファンクラブ「マー君クラブ」だ。VIPコースの年会費が180万円という強気な価格設定からは、コロナ禍での楽天イーグルスの方針が見て取れるだろう。

楽天への復帰会見で笑顔を見せた田中将大選手[Photo by gettyimages]

2019年までの人気が一転、赤字に…

「マー君クラブ」を分析する前に、2019年までのプロ野球人気の裏側を振り返っておきたい。そもそも2012年から2019年まで、入場者数は右肩上がりで伸びている。

この増加に大きく寄与したチームがセ・リーグでは横浜DeNAベイスターズ、そしてパ・リーグでは東北楽天ゴールデンイーグルスである。これらの球団に共通しているのは、データを活用した球場経営を行い「球場のボールパーク化」に尽力したということだ。

球場に足を運ぶ観客は「興味層(ポテンシャルファン)」、「ファン」、「コアファン」の3つのタイプに分類できる。スポーツ経営のマーケティングは、「興味層」を引きつけて「ファン」にし、「ファン」を「コアファン」に育成していくのが基本である。親会社がIT関連企業であるベイスターズとイーグルスは、ファンの属性を分析し、顧客のニーズにフィットするチケット・商品開発やファンサービスの充実を計った。

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