2021.03.18
# 韓国

BTSを「未来のグラミー賞にとって重要な存在」と海外メディアが報じたワケ

安部 かすみ プロフィール

在米アジア人として思うこと

グラミー賞は外国人にも門戸が開かれているが、候補者の外国人枠といえば英国やカナダ、ラテン系ばかりで、これまでアジア発のアーティストを見かけることはほとんどなかった。

そのような中、世界中からスポットライトが当たったBTSの存在は、「これからのグラミーの在り方を考えせられるものとなった」(同紙)という。

2019年の大晦日、NYタイムズスクエアのカウントダウンイベント。筆者はこの場でBTSが人々を大熱狂させる様子を目の当たりにし、アメリカでの彼らのとてつもない人気ぶりを直に感じた/photo by gettyimages

今回ノミネートされたBTSの『Dynamite』という曲は、韓国語ではなく世界標準に合わせた英語歌詞だが、同紙は「次回は韓国語の曲で舞台に立つかもしれない」と期待を寄せている。

BTSは現在、サムソン・ギャラクシーのコマーシャルで米テレビのゴールデンタイムの顔としてもたびたび登場している。筆者が初めてアメリカを訪れた1990年、アジア人が登用されたテレビコマーシャルや雑誌の広告を見るのはほぼ皆無の時代であり、グラミーのような大舞台は言わずもがなだった。

それから30年後、新型コロナの影響でアジア系の人々への差別やヘイトクライムが急増する中、アジア発のアーティストがこのような大舞台、しかもプライムタイムにトリの1組として出演したのは、同じアジア人として感慨深いものだった。

きっと同じような気持ちで受け止めた在米のアジア系の人々は、少なからずいるのではないだろうか(そもそも新型コロナのような危機的状況が長引けば長引くほど、不思議とアメリカ在住歴の長いアジア人同士は1つの集合体のように結束感が出てくるように思う)。

しかし、だからと言って、グラミーの先行きが明るいわけでもない。

 
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