ユーザーがこう語るからし蓮根の魅力について、お笑いに詳しいラリー遠田氏が分析する。
「なんといっても、ボケの伊織さんのキャラクターが強いですよね。背が高くて、口を閉じていると少し不気味で、存在感がある。そんなキャラを活かして繰り出す奇抜なボケに対して、青空さんが熊本弁混じりのキレのいいフレーズでツッコみます。その流れを経て、不気味に思えたボケのおもしろさが際立ってくるのが特徴です」
ラリー氏が語る2人の魅力は、昨年のM-1グランプリ敗者復活戦のネタでも発揮されている。
彼らが披露したのはラーメン屋を舞台にした漫才で、伊織が店長を務める店に杉本が客としてやってくるという設定だ。ボケの伊織の「不気味さ」がとりわけ輝いたのは、杉本が「ここタバコ吸えるんですか?」と尋ねたあたりから。「どうぞ」「換気するんで」と答えた伊織は、タバコの煙を自ら吸い込むと厨房の窓を開けて外へ吐き出す。煙でむせても「へへへ」と笑う伊織に対して、杉本が「人力!?」「怖っ!」と短いながらパワフルな言葉でツッコんでいく。
ちょっと怖い伊織の「奇行」だが、ツッコミの杉本が観客の率直な気持ちを代弁してくれるから、心おきなく笑える。ボケのキャラの強さとツッコミのキレが笑いを生んだ、からし蓮根らしい1シーンだ。
そんなからし蓮根に「これからどのように活躍してほしいと思うか」、Yahoo!ユーザーに尋ねてみたところ…
「M-1優勝」(40代女性)
「M-1で優勝してほしい」(30代女性)
「上方漫才大賞を受賞して欲しい」(50代男性)
など、漫才の賞レース、特に2019年に決勝で敗退したM-1での活躍を期待する意見が圧倒的に多かった。