政治家も恐れる『週刊文春』、元社員が徹底取材で書いた「裏社史」

柳澤健氏インタビュー(前編)
平田 裕介 プロフィール

――取材された場所も気になります。文藝春秋を退職した方に話を聞くならば自宅にお邪魔すればいいのでしょうけど、さすがに現役社員の方々を会社内で取材するというのは……。際どい話も出るでしょうし。

普通に文藝春秋の談話室とかで取材してましたよ。新谷くんの取材は、役員会議室だった。隣は社長室なのに、いいのかな、と思いましたけど(笑)。別に後ろめたいことがあるわけじゃないから、基本的には言いたいこと言うんです。話はするけど俺の名前は伏せてくれって人も実際にいました。そんなに構える内容でもなかったんだけどな(笑)。

 

――『2016年の週刊文春』に対する、文藝春秋の元社員、現役社員の方々の反応には、どのようなものがありましたか?

ある現役社員は「内紛というのは書きづらいけど、できるだけフェアに書こうとしているのが良くわかる」と言ってくれました。もう私は外部の人間だけど、それでも、文藝春秋を愛しているのを感じとってくれていると思います。あと、「こんなこと会社にいるけど知らなかった、あの人がこんなことをしていたなんてびっくりしました」とも言われた。私自身も、同じ編集部にいたのに知らなかったことがたくさんありました。もちろん、私の書いたものを面白く思っていない人も絶対いるでしょ。でも、そういう人はなにも言ってこないから、私の耳には入ってこないんです(笑)。

(後編「あらゆるメディアが『週刊文春』に負け続ける『決定的な理由』」につづく)

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