森三中の大島美幸さん「”女芸人だから”にとらわれていると、自分自身が行き詰まってしまう」

激しい「いじめ」を受けた子ども時代

子ども時代のつらいいじめ

寿司ネタをモチーフにした力士たちが迫力の勝負を展開する様子が子どもたちに大人気のアニメ『どすこいすしずもう』。相撲の取り組みを解説する「お茶解説者」の声を担当しているお笑いトリオ、「森三中」の大島美幸さんは、本作のファンだという6歳の男の子の母親でもある。

インタビュー第3回目となる今回は、子育てをするなかで、たびたび思い出すという子ども時代のつらい記憶について明かしてくれた。

学校でのいじめが社会問題となり、連日のように、悲しい事件が報じられている。そのニュースを見るたびに、大島美幸さんは「他人事とは思えない」と語る。というのも、大島さんも小中学校時代に激しいいじめを受けていたからだ。

「最初は、ちょっとした悪ふざけやギャグだったんです。でも次第に笑えないレベルのいじめに発展して……。小学校4年生の頃、女の子数人に丸裸にされて砂場に埋められたことがありました。

砂場から顔だけ出した私が、泣きながら『なんでこんなひどいことするの?』と訊いたら、返ってきた答えは『だって、泣くとおもしろいから』。

愕然としましたね。人の嫌がることをして泣かせてそれが面白いってどういうことなの⁉って」

ほかにも、給食の時にゆで卵を何個も口の中に無理やり詰められたり、体育館にある大きなほこりを食べさせられたりするなど、ありとあらゆるジャンルのいじめを受けた。

「今思えば、いじめがエスカレートする前に『やめて!』って言えば良かったのかもしれません。でも、勇気がなくて言えなかった。どんなに嫌なことをされても、ヘラヘラと笑ってやり過ごすしかできませんでした」

学校に行きたくない。いっそのこと、消えてしまいたいと考える日々。しかし、そこまで追い詰められても、親には相談できなかったという。

 

「親に迷惑をかけたくないという思いが強かったんです。学校に行きたくなかったけれど、休んだら心配をかけてしまう。元気だけが取り柄の私がいじめられているなんて、なんだか恥ずかしいという気持ちもありました。

学校を休むことも、いじめっ子にやり返すこともできない。逃げ場がなくて、苦しかったです」

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