本誌は真理子が生まれ育った静岡市清水区(旧清水市)を訪ねた。以下は真理子の実兄・隆さん(仮名)との一問一答だ。
―そもそも真理子さんは、なぜ小此木事務所に入ったのですか。
「最初のきっかけは偶然です。母と真理子、妹の久美(仮名、末の妹)が、久美の就職先探しをかねて横浜へ旅行しました。
その時、元町で開催されていたバザーに立ち寄ったら、小此木彦三郎さんの義理のお母さんが露店を開いていたんです。
立ち話をしているうち、『うちは孫がたくさんいて大変なんです。よかったら面倒を見てくれませんか』と言われ、久美が小此木さんの世話になることになりました。その後、真理子も呼んでもらったわけです」

―真理子さんは横浜に行く前、地元で結婚していたとも聞きました。それは本当でしょうか。
「若い頃のことですから……向こう(前の夫の家)にも迷惑がかかるし、話したくないですね」
―大学を出て、すぐに嫁いだのですか。
「ええ。就職はしていません。いずれにしてもこの件は、真理子も『先方に迷惑をかけてはいけない』と心配しているので(勘弁してほしい)」
隆さんや事情を知る地元住民の話を総合すると、真理子は'75~'76年ごろ、いちごの名産地として知られる、駿河湾沿いの久能街道近くのいちご農家に嫁いだ。
しかし、姑や夫の姉妹との折り合いが悪く、半年ほどで実家へ戻ったという。