2021.04.13
# マネジメント

パンデミックをリストラの口実にしては日本では経営は成り立たない

民主的な日本型経営
大原 浩 プロフィール

日本は中間層が分厚い

まず、米国型=短期・リストラ経営は、米国という国の文化を背景として生まれたものだということを思い起こすべきだ。

私の米国在住の友人たちの多くも同意見だが「米国は良くも悪くも『山師』の国」である。「山師」というのは言葉のイメージが良くないが、本来は鉱物資源などを、大きなリスクを背負いながら探索するチャレンジャーである。

1848年ごろに起きたカリフォルニア・ゴールドラッシュはあまりにも有名だが、金を採掘しようと殺到した人々は、スコップさえ持たずに着の身着のままでやってきた。そのため、彼らにスコップを売った商売人の方が、採掘者たちよりもはるかに儲かったと言われるほどだ。

つまり、「金脈がありそうならとりあえず駆けつけ、無ければ次の金鉱を探す」=「条件の良い仕事を常に探し、リストラされてもめげずに次の仕事を見つける」というのが彼らのメンタリティであるということだ。

だから、米国型=短期・リストラ経営は、働く側に受け入れられやすく、米国社会で比較的うまく機能するというわけである。

もちろん、米国でも、かつてのIBMや投資の神様バフェットが率いるバークシャー・ハサウェイに代表される終身雇用型の企業は少なくないが、働く人の多くが「一攫千金」を目指して転職することをいとわないのは事実だ。

 

それに対して、日本では「山師」的な資質を持った人は少ない。むしろ、2月28日の記事「1400年の歴史、世界最古の会社が日本に存在している…!」で述べたような「継続性」が重視される。

そして、この継続性を支えるのが「実際の業務を行う分厚い中間層」なのである。

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