2021.04.25
# 自動車 # 週刊現代

「脱炭素」と「EVシフト」で崖っぷち…社長が口走った「トヨタが日本から出て行く日」

週刊現代 プロフィール

トヨタはこのようなEV化の流れをあえて静観しているように見える。その根底にはプリウスなどのハイブリッド車で、いち早く「環境にいい車」を開発してきたという自負もあるだろう。

また、水素を利用した燃料電池自動車(FCV)など、EVのさらに先を行く技術力への過信もある。今さらEV化には戻れないのだ。

「トヨタの関係者と話すと、『EVなんて玩具みたいなもの。いまは金持ちの道楽で乗っている人がほとんどだから問題がないけれど、このまま普及していけば、事故だらけで大変なことになる』と端からEVをバカにしている人が多い。

自分たちは正しい車を作っている。間違っているのは、EVばかりを持ち上げる世界の趨勢のほうだといわんばかりの態度なのです」(大手紙経済部記者)

いくらトヨタの水素自動車がすごい技術だとしても、それが世界の市場で受け入れられなければ意味がない。

Photo by iStock
 

「もちろん水素の技術は大切ですが、水素はあくまで二次エネルギーであり、世界の主役は再エネです。水素が本格的に必要となってくるのは再エネの超大量導入が進んでからであり、再エネを前提とせずに水素技術に賭けるのはのはギャンブルと同じです」(前出の安田氏)

経済評論家の加谷珪一氏もこう懸念する。

国内のEVや自動運転が海外勢に負けてしまうのではないかと恐れています。つまり、自動車産業が国を出ていくかどうかという問題以前に、業界が壊滅的な状態に追い込まれてしまう可能性すらあります

こうした難局が、自社を含めた自動車業界全体を厚い雲のように覆っていることは、豊田氏自身、百も承知だろう。だからこそ、苛立ちは募るばかりなのだ。

SPONSORED