「制服を盗め」「盗撮しろ」…性犯罪に加担させられる妻たちの「深すぎる苦悩」
制服を盗んで来いと言う夫
4月5日、熊本県天草市の温泉施設で女性の裸を盗撮したとして、20代の高校教師の女性とその元交際相手という男性が、児童ポルノ禁止法違反などの疑いで逮捕された。女性は容疑を認め、「彼氏に言われてやった」と供述していた。
教師という社会的地位があり、経済的に自立していると思われる女性がなぜこのような犯罪に手を染めたのか。本稿では、性犯罪加害者家族の事例から、女性が性犯罪に手を染めるに至る背景について考察する。

高校教師をしている香菜(29歳)の夫・和也(25歳)は、女性宅に侵入し下着を盗むなどして住居侵入及び窃盗の罪で逮捕された。和也の逮捕はこれで3度目である。
それにもかかわらず、香菜は、夫の罪が少しでも軽くなるよう被害者への示談金や私選弁護人の費用など多額の費用を負担し、支え続けている。
「とにかく1日でも早く夫に戻ってきて欲しいんです」
涙ながらにそう話す香菜の表情からは女性としての怒りが全く感じられない。それゆえ、「夫婦間の闇」はかなり深いと思われた。