2021.05.04
# 新型コロナウイルス

アメリカで「ワクチン接種数」が“頭打ち”…? これは数ヵ月後の日本の姿かもしれない

安部 かすみ プロフィール

数ヵ月後の日本の姿か?

河野太郎ワクチン担当大臣/photo by gettyimages

世界規模で見ると、ブルームバーグの集計では172ヵ国で10億2000万回以上(1日あたり約1920万回)の接種がなされたという。しかしこれは世界人口のわずか6.7%で、このペースだと世界的な免疫を獲得するのにあと何年もかかるだろうとしている。

その中でも東京五輪を控えた日本は、先進国の中で唯一、ワクチン接種が出遅れている。

河野太郎ワクチン担当大臣は日本のメディアを通して、ゴールデンウィーク明けには毎週1000万回のワクチンが日本に届き、2週間で1800万回分(高齢者の半数分)を分配することを約束した。一般の人々への接種は秋以降になると見られている。

しかし、今後大量のワクチンが確保でき、接種スピードを早めることができるようになったとしても、アメリカと同じ壁にぶち当たる可能性は高い。

 

日本ではワクチン接種の利点よりも副作用がフォーカスされがちだ。接種はあくまで「努力義務」であり、接種者への特典を設けることに政府は慎重な姿勢を示しており、ワクチン推進の啓蒙活動も十分とは言えない。

果たして、この状況で日本のワクチン接種はスムーズに進むのだろうか。今アメリカが抱えている問題は、数ヵ月後の日本が抱える問題といえるのかもしれない。

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