2021.05.23
# エンタメ

ダウンタウン大成功のウラで、「新人類・バブル世代」は一番苦しい世代でもあった

原田 曜平, ラリー遠田 プロフィール

上と下をつなぐ存在になれるか

ラリー:たぶん自分たちの世代って、アナログとデジタルのちょうど境い目というか、両方をギリギリ知ってる世代なんですよね。カセットテープで音楽を聴いてた時代もあったし、ポケベルが出てきて、PHSがあって、携帯電話があって、今ではスマホ、みたいな。そういうのを一通り見てきているので、根はアナログ脳なんだけど、デジタルにも今のところそこそこ適応できちゃっている。それが幸運でもあり不幸でもあると思うんですよね。

例えば、もっと上の世代になると「スマホ持ってないんだよね」みたいなのがちょっと許されるところもあるじゃないですか。でも、自分たちの世代だとスマホはもちろん使いこなさなきゃいけないし、アナログな文化もそれなりに理解してなきゃいけないし、板挟みなところがありますよね。

原田:そこで右肩上がりから成熟社会に時代が大きく変わったわけですよね。ただ、読者の皆様に希望を持たせるのであれば、この世代は職場で上と下をつなぐ存在にもなれるんです。

この前、ロンブー(ロンドンブーツ1号2号)の(田村)淳さんともそういう話をしていて。「俺も第七世代の子たちにいい兄貴だと思われて、何とか存在意義を出していくしかないんだよね」って。良く言えばそういうふうになれる世代だし、悪く言うとどっちつかずになってしまうかもしれない。

〔PHOTO〕gettyimages

もう上の世代は「スマホわかりません」で逃げ切れちゃうけど、自分たちの世代は逃げられない。でも、TikTokやインスタに載せるようなものを自分で作るのは厳しい。

若い子たちにはものすごいディテールで彼らなりの感性があって、これを僕らが今から必死で勉強しても、彼らが美しいと思うようなものは絶対作れないんですよ。だから、中途半端なおじさんにならないように、何とか両方をつなぐっていうところで残り20年ぐらいを生きていくしかないんじゃないですかね。

ラリー:それは同世代の人にとってすごく刺さるアドバイスだと思いますね。私自身も身につまされました。

 

原田:ただ、少し気をつけなきゃいけないのは、やっぱり僕らの世代は上を見て育ってきているので、どっちかって言うと上の世代寄りの価値観が染みついているんですよ。だからそれをちゃんとフラットにするためには、若い子をしっかり見ないといけない。

木本さんも、芸人の後輩がFacebookで長文で悩みごとみたいなのを書いているのを見たから、その子に向けて長いメッセージを送ったらしいんですね。そうしたら、1個だけ「いいね」のボタンが押されて返ってきて、マジでびっくりしたって話していたんです。

たしかにそれは、昭和的な感覚からするとすごく失礼じゃないですか。でも、ひょっとしたら彼らはそういうのを失礼とは思わなくなっているのかもしれないですよね。あるいは、これをまた長文で返したらずっとやり取りが続いて先輩にお時間を使わせちゃうことになる、っていう気遣いかもしれないし。ニューとオールドで発想も見え方も違うから、やっぱり僕らは若い人たちのことをちゃんと知らないといけないと思うんですよ。

ラリー:なるほど。たしかに、自分がそれをやられて嫌だと思わないからこそ、相手にもそうするのかもしれない。そこは理解しないといけないところなんでしょうね。

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