2021.05.16
# 発達障害

”イケてる福祉施設”を作れば、障害者が「かわいそう」なんて誰も思わなくなる

自閉症がっちゃん(10)環境をつくる

唐突だが、誤解を恐れずにいえば私は普段から「日本の福祉はダサイ、ダサイ」と言っている。それに関して最近ちょっとおもしろい出来事があった。

社会福祉学ジャーナルという業界紙があるのだが、それに私のこの「ダサい」が一冊は引用で、もう一冊は文章で掲載された。知り合い以外にも、「福祉のダサさ」に問題意識をもっている方がいてうれしい限りだ。実際に仲の良い福祉の経営者はみんな福祉の現状を打破するために「かっこいい福祉」を運営している。

ということで、今回は「なぜ福祉がダサくてはいけないのか」について書いてみる。また同時になぜダサくならざるをえなかったかの業界的な構造についても触れておく。

息子を預けたいと思う施設がなかった

私自身は高卒で小さな会社を転々としながら最後はヤフー・ジャパンを経て東京ガールズコレクション関連のプロデューサーとなった。だから私自身は福祉業界とは一生縁がないと思っていたし、ましてや学会などというアカデミックなお堅いところとは縁がないと思っていた。

そんな私が川崎市で発達障害の福祉施設であるアイムの放課後デイを6年前に始めた理由は単純だ。アメリカから引っ越し、自閉症の息子(現在20歳)を近所の福祉施設に預けようと見学をした際に衝撃を受けたからだ。

いろいろあって町田市と川崎市にある放課後デイを数カ所見学したのだが、正直気分が沈んだ。日本の福祉業界はなんとなく地味だなという印象はもっていたが、実際に見学してみると地味を通り越して、まったくつまらなかった。

何がつまらないかというと「空間」とそこで働いている「人」の両方がである。とてもじゃないけれど14歳の息子をこんなところに預けたいとは思えなかった。それで6年前に自分でアインシュタイン宮前平をスタートさせたのがはじまりだ。

佐藤氏が運営する、アイムのエジソン放課後デイ
 

このアイムの起業の経緯は様々な福祉的な分野で活動している人たちが登場する本として2019年に出版された『ソーシャルアクション! あなたが社会を変えよう!』に寄稿している。この本を取りまとめてくださったのが、武蔵野大学の社会福祉学科教授の木下大生氏なのだが、今年の初めに入り彼からこんな連絡を頂いた。

関連記事