「東京五輪はウイルスの“培養皿”になる」、世界は「日本と五輪のヤバさ」をこう報じている

飯塚 真紀子 プロフィール

また、米科学誌「サイエンス」も「ワクチン接種を完了したのは日本人の1%だけ。オリンピックの準備ができているのか?」と題する記事を掲載して、五輪開催に疑問を投げかけている。

 

スーパー・スプレッダー・イベント

これらの記事から浮かび上がってくる日本の姿とは何だろう?

一つには、日本政府が世界の状況が見えていないという問題だ。

「東京五輪はウイルスの培養皿になる」として昨年から問題視してきたニューヨーク・タイムズは、スポーツ・コラムニストのカート・ストリーター氏の記事「東京五輪は、日本や世界で死や病を引き起こす、“3週間のスーパー・スプレッダー・イベント”になる可能性がある。タイミングが最悪だ」(5月3日)を掲載して五輪開催を断罪した。 “五輪がスーパー・スプレッダー・イベントになる”というフレーズは、海外メディアが五輪開催の問題を表現する時の常套句になってしまった。

ワシントン・ポストはまだ発見されていない変異株が、五輪の開催によって日本に入ってくる危険性も指摘している。

「ワクチンの遅れのため、日本は五輪を新しい変異ウイルスに対して弱いものにしている。まだ発見されていない変異ウイルスもあるかもしれない。8万人のアスリートやスタッフが、変異株が混在している可能性がある世界の国々から、世界でも最も人口密度が高い都市に到着しようとしている」(5月4日)

世界ではまだ感染が収まるどころか拡大している国がたくさんある。言うまでもなく、日本もそんな国の一つだ。感染が拡大し、未知の変異株が生じている可能性もある世界の国々からやってくるアスリートや関係者が、感染が拡大している日本で一堂に会することになるのである。日本政府はこの状況が見えているのか? いくら事前のワクチン接種や日々のコロナ検査という感染予防策を取ったところで、結果は見えているのではないか。

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