【アメブロブロガー・オギャ子の「捨てる育児」#19】
3人兄弟の母でブロガーのオギャ子さん(ブログはこちら)が子育てをする中で、「これは引き算できる!」or「いや、これは流石にできない…」と学んだことについて、自身の経験談から書き下ろしの漫画と写真とともに教えていただく本連載『捨てる育児』、第19回目のテーマは「学校の謎の校則」について。
頭髪や服装など、学校にはいろんなルールがあるけれど、なかには「これ、何故ダメなの?」と思ってしまうような校則も。子どもには「考える機会」を与えることが必要だと考えるオギャ子さんが、先日中学生になった長男くんのエピソードを発端に、多くの学校に根付く“謎校則”について考えます。
オギャ子さんのインスタグラム「オギャスタグラム」でもまだ出していない、未公開エピソードをご覧ください。
オギャ子(おぎゃこ)
1982年、大阪生まれ。アメブロブロガー。マイペースなちゅんたん(長男)、心優しく激しさも持つゆいたん(次男)、甘え上手なほーちゃん(三男)という三兄弟の母。夫は輪郭が四角いことから「四角」と呼ばれている(オギャ子さん命名)。転勤族だったが、最近ついに一軒家を購入。四角さんも転職し、いまは家族みんなで大阪住まい。
イラスト・文/オギャ子
学校の“謎校則”、いったい何のため?
\右にスクロールしてお読みください!/
今年の春中学校に入学した長男が「ツーブロック禁止」という話を聞いて帰ってきました。
な……なにぃ!?
以前どこかの学校でおなじような話を聞いた事があると思っていたら、まさか身近に存在していたなんて。
理由はよくわからないそうです。
特に説明はなく、さらっと「禁止」とだけお話があったようです。
ツーブロックって私の中では不良のイメージは全くなく、汗をかきやすい男子がすっきり過ごせるいい髪型だなと思っていたので禁止であることに驚きました。
ちなみに某国民的家族アニメのお利口なボク(要はタラちゃん)もツーブロックだし、そのお姉ちゃん(厳密には叔母さんのワカメ)もお兄ちゃんの同級生も(厳密には叔父さんのカツオは坊主頭)みんなだいたいツーブロックです。
どうしてもツーブロックにしたい!ってわけでもないし、学校に直訴するほどの熱意もないのですが、よく分からない校則って意外と多くないですか?
単純に「どうしてなんだろう?」と疑問に思ったので、自分なりに理由を考えてみました。
理由その(1) 何十年も前から校則を変えていない
昔はツーブロックが不良の髪型だったらしく、当時禁止していたのでずっと禁止にし続けている。
理由その(2)ひとつ許すと全部曖昧になるので根っこから禁止しておく
ひとり許すとみんながやり始めるから禁止。
そしてどこまでがツーブロックなのか曖昧なので、モヒカンもツーブロックと言われるかもしれないから禁止。
日本の校則ってこの理論好きですよね。
実際には全員許可したところでやる子やらない子いると思うのですが、少数派の方に手を取られる&労力を持っていかれるので少数派を叩き潰しておくことが大事。集団生活ってそういうものなのかもしれないですね……。
理由その(3)実は特に理由を把握していない
あくまで私自身の見解ですが、先生方の中にも「絶対禁止派」の人と「別にいいとは思うけど禁止にしておこう派」の人と様々だと思います。
実際、2020年の都議会予算委員会でツーブロックが禁止されている理由が議題にのぼり、教師からは「ルールで決まっているから」「校則で禁じられているから」という返事ばかりだがなぜなのかという都議からの質問に、東京都教育委員長の答弁は、以下のモノだったそうです。
「外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがございますため、生徒を守る趣旨から定めているものでございます」
……これは理由、なんでしょうか。つまりは理由も特に合理的に説明できないけれどダメと決まっているんだからダメだ、で押し通すしかないケースもあるんじゃないかなと。
うちの中学校ではありませんが、中には謎の校則を持っている学校も多いようです。
体育の時間に下着を着用することを禁止していたり(高学年女子とか困りますよね)、ポニーテール禁止だったり(男子が興奮するっていつの時代かな……?)
理由が分かるような分からないような……。
その他にも謎校則とまではいきませんが、トラブルを回避するために徹底的に細かく持ち物が規定されているケースも多くあります。
鉛筆、消しゴム、下敷きから、靴下の色、折り方まで。
靴の色や形、髪の毛のゴムの色から結び方。
あらゆるトラブルを避けるために細かく規定して、みんな一緒でみんないいをいかざるを得ない状況です。
私自身も「校則」の中で育ってきたので。当時は「そういうものだ」と思って受け入れ、疑問を持たずに守って生きてきましたが、社会に出て、いろんな人と知り合い見分が広がった事で疑問が湧いてくるようになりました。
当時は世界が狭かった事もあるし、「そういうものだ」で済ませられていたので、特に考える事もしなかったのですが、もしかしたら疑問にすら思わないようにさせるのが校則の目指していたところなのかもしれません。
しかし、ルールの中でお利口に生きてきたのにも関わらず、いざ社会に出ると個性がないとか自主性がないとか色々求められる。かといってがんばって成績を出すと妬まれ、新しい事にチャレンジしようとすると足を引っ張られることもある。
事細かに決められたルールの中で、周りからはみ出さないように生きてきた私達だからこそ、大人になった今、周囲のちょっとした違いを受け入れがたく、チャレンジするより先に出来ない理由を述べる人が多い傾向にあるのかなという気もしています。
では、親になった今、私たちになにができるのか。
それは、子ども達が校則に疑問を抱いた時に、それを「ルールだから」「決まっていることだから」とはねつけないことなのかなと思います。
ホントだ、なんでだろう? おかしいね。と思ったっていいんだ。
それで、謎な校則を変えた方がいいとなったら変えていいんだ。
当然、学校も敵ではありません。子どもたちの思いがあったら、話し合えばいい。
私達保護者もあくまで家庭と学校は協力し合って子どもを育てていくパートナーという意識を忘れず、良好な関係を築いていけたらいいなと思っています。
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