2021.06.04
# 音楽

『ボヘミアン・ラプソディ』、ラストまで「仕掛け」だらけの凄い映画だった!

「コンプレックス・ソング」の魅力とは

『ボヘミアン・ラプソディ』が今夜の金曜ロードショーにて地上波初登場する。言わずと知れたイギリスのバンド・クイーンのボーカリスト、フレディ・マーキュリーの伝記的映画だ。

劇場公開されたのが3年前。リピーターが続出するなど、とりわけ日本で熱狂的なブームを巻き起こし、一つの「社会現象」としてニュースでも大きく取り上げられたことは記憶に新しい。タイトルにも冠されている彼らの代表曲は、今聴いてもなんだかとても「すごくてヘン」で新鮮だ。

映画『ボヘミアン・ラプソディ』のクイーンメンバー。左からロジャー・テイラー役のベン・ハーディ、ブライアン・メイ役のグウィリム・リー、フレディ・マーキュリー役のラミ・マレック、ジョン・ディーコン役のジョゼフ・マゼロ[Photo by gettyimages]
 

この映画が愛される理由、あるいはヒットした理由はこれまでも盛んに議論されてきたが、今回は楽曲と映画の構成上の「意外な共通点」を中心に読み解いてみたい(そして正直に言うと、金曜ロードショーで観た後に、わけあって再度DVD等で観てほしいと思っていたりする)。

彼らの名声を確固たるものにしたこの稀代の名曲「ボヘミアン・ラプソディ」は「コンプレックス・ソング」とも呼ばれる。このキーワードで楽曲と映画版は深くつながっている。なおここからは、楽曲は「ボヘミアン・ラプソディ」、映画は『ボヘミアン・ラプソディ』と表記して区別したい。

「ボヘミアン・ラプソディ」のヒミツ

「コンプレックス」とは「複雑な、複合的な」の意。日本語の「劣等感」とは無関係である。「ボヘミアン・ラプソディ」一曲の中には、異なる音楽ジャンルが混在する。多くの魅力を備えた曲だが、この複雑さ、込み入った仕掛けが本曲を稀有なものにしている。

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