1980年代の名作をどんどん上映している金曜ロードショー。2020年にはリクエスト1位の『バック・トゥ・ザ・フューチャー』を3週連続で放映という粋なことをしれくれたし、2021年5月も『スタンド・バイ・ミー』を皮切りにどんどん放映される予定だ。
1985年に封切となった『グーニーズ』もその一つ。『グーニーズ』は主人公の少年4人組が、兄や兄のガールフレンドたちと結束し、ひとり家庭の立ち退き危機を救うために海賊の宝を探しにいく迫力満点のエンターテインメントだ。
日本では子役4人とも注目されたが、中でももっとも人気を集めたのが、中国人・リッキー・ワン(データ)役のキー・ホイ・クァンだった。彼の今を見てみると、当時の人気を裏切らないキャラクターが見えてくる。写真と共に振り返ってみよう。
インディ・ジョーンズで人気爆発
キー・ホイ・クァン(以下、キー・ホイ)が一気に日本で人気を集めたのは1984年の『インディ・ジョーンズ/魔宮の伝説』。いわずとしれたインディ・ジョーンズシリーズの2本目だ。この映画を見ていない人でも東京ディズニーシーのトロッコに乗ったことがあるという人はいるだろうし、「ネプリーグ」のトロッコを見て「インディ・ジョーンズ」を思い浮かべている人も多いことだろう。
キー・ホイが演じたのは、インディ・ジョーンズの相棒・ショート・ラウンド(ショーティ)。彼は戦争で両親を失い、映画館に忍び込んで英語を覚え、ガイドとスリをして生計を立てていた中国人少年。インディ・ジョーンズの財布をすってインディに捕まえられるのが二人の出会いだった。しかしインディは彼のことをかって、様々なことを教えた。こうしてショーティは素晴らしい相棒になるのだ。その活躍はまた『インディ・ジョーンズ 魔宮の伝説』をぜひ見直していただきたい。「インディ、大好きだよ」のシーンに思わず胸がきゅんとした人も多いはずだ。
そしてその翌年85年に『グーニーズ』が公開され、映画雑誌のランキングでジャッキー・チェン、マイケル・J ・フォックスと人気ランキング1位を争う存在にまでなったキー・ホイ。日本にはファンクラブもでき、1987年には本田美奈子さん主演の映画『パッセンジャー 過ぎ去りし日々』にも出演したことでも、日本での人気がうかがえるだろう。