「一生、賃貸に住む」と思っていたらトンデモナイ悲劇に…「賃貸派」がハマった落とし穴
私は仕事柄、様々な方の家探しのサポートをすることが多いが、引っ越しなどの必要に迫られて賃貸住宅をお探しの高齢者がよくおっしゃる言葉に「人生はあっという間」がある。
気軽さを理由に、あれこれ考えることを避けて「賃貸」で暮らすことを選択した場合、身体が思い通りに動き、仕事選びに苦労しない若いうちはよいのだが、後の人生で物件を購入したいと思っても年齢とともに様々な理由で住宅ローンを組むことができず、自らの意志ではなく、本当に「一生賃貸」しか選択できなくなってしまうことがある。
そうした悲劇は「あっという間」に訪れる。ここでは、賃貸に「一生住もう」と思っている人が直面しがちなリスクについて解説したい。

高齢単身世帯の3世帯に1世帯が「賃貸住まい」
総務省「平成30年住宅・土地統計調査」によれば、我が国の高齢者(65才以上)の世帯状況は、夫婦のみの高齢者世帯は持ち家が87.4%で賃貸住宅を借りて暮らす人の割合は12.5%だが、高齢単身世帯になると、持ち家が66.2%となり、賃貸は33.5%となる。
一般的に住宅購入は結婚をしてから考え、独身時代は賃貸という考えの人も多いが、生涯未婚率(50歳時点で一度も結婚していない人の割合)が2015年国勢調査では、男性で23.37%なので、「50歳男性の約4人に1人は一度も結婚していない」ということになり、独身が続けば、そのままずっと「賃貸」ということになる可能性もある。
そして、月日の経過とともに「高齢単身者」となる。