妊娠・出産…前向きなのに躊躇する理由

もしかして、もう成長ってできないのだろうか? 何かを得た代わりに何かを失っていたのだろうか? 私はすでに、「昔は遮二無二に生きてたわ」と武勇伝と思い出話しかしないおばさんになってしまったのか。

私には常に「前進するべき」という思い込みや強迫観念みたいなものがある

両親は示し合わせて、子ども達に頑張れと言わなかった。代わりに「前へ進みなさい」と言う。なぜ、そう言ったのか。言葉の真意は知らない。それでも、そう決めた親の生き様から滲み出たものを知らないうちに吸収していたかもしれない。

写真提供/バービー

でも、私は前に進むことをためらう気持ちもあるのだ

例えば、私たち夫婦は今、新しい家族を迎え入れるとしたら、どんな準備が必要なのか、日々話し合っている。話はいつも同じところで止まってしまう。『なんで妊娠したら私だけ、仕事を中断しなければならないの』というような言葉ばかりを、彼にぶつけてしまうのだ。子どもを迎え入れるうえで、ズルいという感情から逃れられなくなった

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三日坊主の私が、毎日体温を測り、靴下を履いて足先を温め、方向性の微調整のためには大事な仕事の一部と考えていたエゴサもやめて、夜はスマホを見ずに早めの就寝。生活を改めて、劇的にPMSや生理痛は改善された。

でも、何で私だけ……

もちろん妊娠するかはわからないし、それ以前に男性が妊娠することはありえないわけだが、でも私が妊娠したらもっと体調はコントロールできなくなるだろう。出産、産後の身体……考えただけで理不尽の極みな気がした。

いつか、私を馬鹿にしてきた人達をビッグになって見返してやりたい。そんな気持ちを原動力にして仕事をがむしゃらにやってきた。死に物狂いで頑張ってきたのに。何も失わないであろう彼が羨ましかった。

だからといって、彼が妊娠出産を代われるわけでもないのだが、この感情になかなか折り合いがつけられずにいた。