多くの人が知らない…「勉強は頑張ればできる」で済ませてしまうこの国の“大問題”

教育格差が生み出す「悪循環」

テスト返しでモチベーションは上がる?

突然だが、次のような中学校の場面を想像してほしい。

(ある日のテスト返しの風景)
授業中に、先生が定期試験の結果を子どもたちに返却している。生徒はみな、テストの点数を見ながら一喜一憂している。生徒のひとりであるアオイは、テストの結果を見て、前回のテストに比べて点数が落ち込んでいることに気づいた。このときアオイは、どのように考えるだろうか。

パターン1:諦めパターン「今回はだめだった、結構がんばったのに成績が下がったなんてすごくショック。どうせがんばってもムダかもしれない、もう勉強したくないな」

パターン2:挽回パターン「今回はだめだった、このままではまずい、わからなかったところをしっかり見直しして、次はよい点数が取れるようにがんばろう!」

どちらの見方が正しいだろうか。自分の経験も踏まえながら、少し考えてみてほしい。

写真はイメージ/photo by iStock
 

ひとつの答えは、「人によって違う」だろう。「成績が下がったことにショックを受けて、勉強へのモチベーションを失う子もいれば、成績が下がった事実を真摯に受け止めて、今度はもっとがんばろうとやる気を出す子もいる」と。

あるいは学校の教員であれば、次のように考える人も多いかもしれない。「成績が下がったことをどのように受け止めるか、確かにそれは人によって違う。しかし、勉強のモチベーションを失わないように、丁寧に声掛けをして、子どもたちのやる気を引き出す。それこそが教師の腕の見せ所だ」と。

「人によって違う」というのはもっともである。また「教師の腕の見せ所だ」というのも重要な視点だ。しかし、この状況について、「教育格差」という観点をふまえて再度眺めてみると、また違った視点が浮かび上がってくる。

それは、子どもの家庭背景によって、「諦めパターン」と「挽回パターン」のいずれになりやすいかが異なるという可能性である。

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