「デフレバブル」崩壊! 目先の浮利に走った人々はどうなる?

実はデフレが既得権益を鉄板にした
大原 浩 プロフィール

ただし、日本の株価はバブルとは言えない

クレディスイスや野村ホールディングなどが関わり大きな損失を出した、アルケゴスやグリーンシルなどの問題は、バブル期の負の遺産である「住専問題」と比較できるだろう。

もちろん「金融技術」的な側面において両者には大きな違いがあるが、「あふれるマネーを銀行・証券などのオーソドックスな組織ではさばききれず、新興の(当局の監視が緩やかな)金融機関(組織)あるいは新型金融商品が活躍した」というのは同じ構図だ。

2007年のサブプライム・ショックで有名なサブプライム・ローンも「あふれるマネーの吸収先」の1つであった。

世界レベルで見れば、アルケゴスやグリーンシルが「東芝だけか? バフェットが見抜いていた、先が見えない企業に共通する『兆候』」で述べた「1匹目のゴキブリ」かもしれない。

また、米国の株価にも大きな懸念を持っている。現在GAFAなどのITを中心とする米国企業が世界時価総額の上位を独占しているのは、バブル時代に日本の金融機関を中心とする企業群が同じような状態(現在では想像もつかないが……)であったことを思い起こさせる。

また、パンデミック以後の日本の株価上昇、特に小型株の急騰は、「コロナバラマキ政策」の影響とも思われる。

しかし、トヨタ自動車をはじめとするいわゆる主力株の割高感はそれほどない。また、昨年4月14に公開の「コロナ危機で、じつは日本が『世界で一人勝ち』する時代がきそうなワケ」で述べた考えに変わりはない。

 

もちろん、日本以外の国々の動乱、さらには日本における不動産市場や小型株での混乱も十分考えられる。しかし、日本経済を支える主力企業は、その大きな混乱の中でもしっかりと地に足をつけて暴風雨が過ぎ去るまで耐えることができるであろう。ある程度の被害は仕方がないが、暴風雨が過ぎ去った後の晴天で大いに活躍すると考えている。

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