本日スタートする新水曜ドラマ『ハコヅメ〜たたかう!交番女子〜』は、ワケあり元エース刑事・藤聖子(戸田恵梨香)とひよっこ警察官・川合麻依(永野芽郁)という2人の交番女子がタッグを組み、事件や雑務や恋(?)に奮闘するリアルな交番エンターテインメントだ。
原作は、「モーニング」で連載中の『ハコヅメ〜交番女子の逆襲〜』。作者である泰三子(やす・みこ)さんは、某県警に10年勤務し、担当編集者の静止も聞かず、公務員の安定を捨てて専業漫画家に転身したツワモノである。その泰さんと戸田さん、永野さんの鼎談、永野さんの単独インタビューに続き、戸田さんの単独インタビューが実現した。
鼎談の際、「藤は、恋愛に興味がないわけではないだろうけど、(仕事における)はっきりとした目的地があるからそれどころじゃない、みたいなところがある。私はどちらも欲しいというか、仕事も恋も二兎を追いたいタイプ」と発言していた戸田さんに、戸田さん流の「二兎を追う方法」について聞いた。

人間を演じる仕事をしているからこそ、普通でいたい
中学を卒業したタイミングで兵庫から上京した戸田さんは、『コード・ブルー―ドクターヘリ緊急救命―』という作品に出会うまでの4年間、いくつものドラマを掛け持ちし、平均睡眠時間2〜3時間の日々を過ごしていた。
「この仕事をやり始めたとき、一番時間がかかったのが、『これが芸能界なんだ』という、芸能界の“当たり前”を受け入れる作業でした。私にはバイト経験もなくて、最初に携わったのが芸能の仕事だったので、世間から見たら非常識なルールも、ありえないほどに長い拘束時間も、『これはこういう世界なんだから』と無理矢理納得させることしかできませんでしたね」
そのときに受けた洗礼(?)のせいか、10代の戸田さんは「私は、芸能界に染まりたくないな」と強く思ったという。
「基本的には、今でも思ってます。外出するときに変装するとか、芸能人なんだからセキュリティ万全のマンションに住むべきだ、とか。そもそも、芸能人なんだから、プライベートを多少犠牲にするのはしょうがないという考え方に賛成できません。私は普通の人間ですし、人間を演じる仕事をしているからこそ、普通でいたい気持ちがあります」