「ゴールは何か?」を問い続ける
先の社長には、ことあるごとに「ゴールは?」と聞かれました。

たしかに効率的に仕事をすることは大切なのですが、常に効果を意識することの方が大切です。ゴールが横浜とわかっていれば、東京から歩いていくことはできます。時間はかかりますが、必ず到着はします。
しかし、ゴールがわからないけど、とりあえず1時間で行けるところまで、だと効率よく進めば静岡などまで行けるわけです。しかし、到着したところで意味がありません。
常に考えるべきは効果です。
ゴール地点の重要性が効果の全てと言っても過言ではありません。目標意識と言っても、目的意識と言ってもいいと思いますが、とにかくゴールの設定を明確にして、仕事をしながらそれをずらさないことを強く認識することです。
簡単な例をひとつ。
A社とB社について調べておいてと上司に言われたときに、それをお客様に渡すのか、チームの会議で使うのか、新しい企画について検討するときに使うのかによって、調べるものは変わってきます。また、それをどんな資料に落とし込むかも変わります。
そのゴールに向かって走れば、最短で仕事を終わらせることもできます。
他にも例えば、著名人と懇意になって「御社のために企業向けセミナーをしてあげるよ」と言ってくれたとします。
ここで何をゴールにするかを考える必要があります。
「セミナーで集客して、商品を売り込んで、今月の売上を立てたい」をゴールにすると、直近のセミナーをなるはやで、開催することになります。
時間軸に余裕があるなら「2、3カ月くらいで数字が上がるように、集客時間を十分にとって多くのお客様に集まってもらおう」になるでしょう。
しかし、ゴールが「成果を最大化して、今後の長期的な利益につなげる」であればアプローチの方法はまったく変わるはずです。
例えば、「Webセミナーにしてもらい、動画の保存を許可してもらう。そして、数度にわたり、そのWebセミナー動画を活用する。またある程度の時間が経ったら、リストを獲得するための無料プレゼントにする」などが考えられます。
素早くセミナーを設定し、会場を押さえ、集客を開始するという「効率」は後回しにして、長期的な利益を優先していることがわかるはずです。
あくまでまず考えるべきは「効果」であり、効果を上げるためには「ゴール意識」が最も重要になります。